2019年4月25日木曜日

Injure Yourself

はじめに

スーサイドという戦術があります。
何かの成果を得る対価として、自分の持っている大事なリソース(多くの場合は自分のライフ)を差し出す戦術をいいます。

アルネオでもこれに類する戦術があります。自分のLPを能動的に削ったり、味方を撃破したり。
今回は能動的に自分のLPを削る「自傷」について考えます。

そもそもなんでそんなことするのか

理由は簡単。「シールドスキルの能動的発動」ですね。

特に除去系のシールドは行動済みしか狙えないとか未行動しか狙えないとかの制約が色々あります。
タイミングの合わないシールドは、発動しても無駄に終わります。
一方で、能動的にこの手のシールドスキルをぶっ放せれば確実に有効なタイミングで効果を発揮できます。
それが除去系であれば、そこから更に攻めていくことができるでしょう。

自傷ができるカード(一例)

では、ここでよく出てくる自傷持ちカードを紹介してみます。
あくまでも一例ということで。

戦闘用魔法少女/欠陥品


オートスキルで自傷するユニットです。
HP20しかないため、炎の息などの火力やディフォなどの足の速いユニットには注意したいですね。
スキルの関係上放っておくと勝手に自傷し続けるので用が済んだら《魂の契約》などで処理することが求められます。
スペックは自傷する分LV1としては結構高めのものを与えられています。《光の精霊》には負けません。使者も倒せます。

策士の楽師『ルティナ』


オープンスキルで自傷します。 タイミングを見てセットし、《魂断ちの呪い鎌》などを能動的にぶっ放すのに使います。
フィールドに出た後は、結構いいステータスの実質バニラとして活躍します。
倒された後に復活するかリムーブするかは人それぞれですね。

新緑の娘『ディアドラ』


ルティナよりもレベルが2低いカード。色は違いますがルティナよりすばやく自傷できます。
ただし、「全属性値2以下」という制約がついてきます。ディアドラ自身は倒されると使者に近いルールで墓地に行きますので、初手で出して一枚目を割るのが安定するでしょうか。
安定感はありますが、青に用のない黒いデッキであれば欠陥品の出番ですね。

まとめ

ちょっとあっさりめですが、自傷について考えてみました。
これらのカードは戦略の幅を広げてくれますが、墓地からの回収でデッキに戻ってももう一度出しにくいという欠点を抱えています。
こーいうカードも使いこなせてこそのイクサーです。相手が使っていたら、注意深く見ていると新しい発見があるかもしれませんよ。

2019年4月10日水曜日

鏡の中の対戦相手

今回は動画からの記事です。


はじめに

TCGでは「ミラーマッチ」という現象が起こりえます。
同じデッキで対戦することをこう言います。
遊戯王OCGなどの他のTCGだと特定カテゴリに対するサポートカードなどを逆用されるといった危険をお互いはらみながらの対戦となり、いつもの対戦ではあんまり起きない駆け引きが発生します。
アルネオでは、それ以上に面倒なことになります。たとえば

三つの懸念

壱.キーカードがバッティングする

動画は【人魚族】同士のミラーマッチなのですが、早速【人魚族】のキーカード《エメーナ》をバッティングしています。
この時点でお互い一枚墓地に落ちますから、序盤から苦境に立たされているようなものですよね。

弐.ネームドを先に立てられると、後になった方はそれを立てられない。

アルネオ(というか旧アルテイル1の頃から)「ネームドバッティング」というルールが存在します。
MTGの古いレジェンドルールよろしく、「ある名前のネームドがフィールドにいるなら、お互いにそれと同じ名前のネームドをセットすると墓地へ置く」というものです。ネオではこれに引っかかるようなセットをしようとすると警告が出ますね。
このルールのせいで、相手に先にネームドを出されてしまうとそれをどけるまでそれを出せなくなるわけです。
そのカードが《エメーナ》のような号令役だったり、《ディラート》のようなメインアタッカーだったりすると大変です。

参.相手に戦術が筒抜けになっている場合がある

別にスパイされているとかではありません。
他のプレイヤーのデッキをそのままマネしたとかだと、特にシールドの中身が同じになっている確率は増しますね。
読み切られて手を打たれたら悲しいですね。

懸念を転換してみよう

では、これら三点をどう対処していくか考えてみましょうか。

解壱.バッティングしやすい

最初のバッティングしやすさは相手のデッキを削ることにも繋がるので好機と考えます。
【人魚族】であれば、《エメーナ》を落とせれば相手の戦術が瓦解する確率は大いに高まります。
何か裏の手となるカードをデッキに入れているなら、相手にカードを吐かせた上でそっちにスイッチしてしまえばどうにでもなりますよね。(例えが特殊過ぎる?そうかなぁ)

解弐.ネームドバッティング

次の、ネームドバッティングについて。
これはもう簡単です。相手が出したネームドを速やかに排除してください。
排除といっても単純に盤面からどけるだけでいいです。返却シールドスキルとかでいいんで。
とにかく退場願いましょう。
その上でこちらがそいつを出し直す。するとあら不思議。今度は対戦相手がそのネームドに悩まされる自体に陥ります。
あとはそのネームドを守って逃げ切ればOKです。

解参.戦術を読み切られている

裏の手もなくて完全なミラーマッチ、故にシールドスキルの配置も一緒。手の内は読まれてる。さあどうしましょう。
慌てる前に一旦深呼吸。こういう時に何か特別なことしようとすると負けます。なぜならその動きは(相手の手を読んで対応した場合を除いて)勝利のために最適化された動きではないからですね。
こういう時は落ち着いて眼の前の脅威を排除しつつ、シールドがきそうなら対応する準備をする。
怖い魔法が来そうだと読んだらバッティングを狙ってみるなど臨機応変にいきましょう。
あなたの手札は相手の手札でもあります。武勲を焦って命を落とすより臆病なくらいでちょうどいいです。