2023年5月25日木曜日

【Cluster】表現芸術無ぇ貴賤 文句ある奴ぁ無へ帰省

はじめに

タイトルで突如韻を踏み始めて何してんだこいつって思われたかも知れませんね。
まずはこの曲を聴いてみてください。聴きながら話を続けます。

西成の怖そうなにーちゃんと怖そうなねーちゃんの煽り合いをいきなり聴かせて何考えてんのって?

いやー、こんな感じで「中指」立てながらワールド作る話でもしようかと思いましてね。

2022年のCluster Game Jamからずっと、ワールド作りでもなんでも 意識していることがありまして、それが「他の人がしないことをする」なんですよね。
こう書くとちょっと意味が広いかな。

もう少し視野を狭くして具体化すると、
みんな「綺麗な」ワールドを作ろうとするんですよね。 企業系がよくやる「現実の絶景」を再現するワールド(《バーチャル渋谷》とか)でも
個人ユーザーでよくある「幻想的な風景」とかを提示するタイプのワールドでも(《カミサマノイルトコロ》とか《朝焼けのお正月》とか) 「綺麗」ですよね。当然のことながら。
バーチャル渋谷



カミトコ





朝焼けのお正月第二エリア






オーロラとか虹とかが出てこなくても、世界にゴミのひとつも落ちてないし、サバゲーでもしてない限り事件は起きない。
サスペンスものでもない限りはNPCが居たとしてもみんなニコニコしてるってんで、楽しそうですよね。
表層の美しさだけで取り繕ってさー
でも現実だとそうはいかないわけです。
どんなに掃除してもゴミが落ちているところには落ちているし
手入れの行き届かない公園には草がぼうぼうに生えているし
開かずの踏切が車をせき止めて渋滞を引き起こし
盛土上に敷設された線路が街を分断する。
しかも線路は平面交差しているので、列車同士の離合で片方の列車が完全に止まる(そして道も完全に分断される)
なんていう「嫌な」ことが毎日のように起きるわけです。

そして、現実世界には「入ってはいけない場所」が普通にあります。(いや、Clusterでも「スタッフコライダー」機能でバックヤードに入れないようにしている会場ワールドとかあるのは知ってるけども)
じゃあ、それ含めて表現できなきゃ仮想現実を名乗りきれないよね?…と私は思うわけです。

最初の反抗

Cluster Game Jam(以下CGJ)。
Clusterで(多分)定期的に行われている公式的な行事です。
与えられたテーマを元にワールドを作ります。
ゲームワールドを作るのですが、ゲームじゃなくてもテーマにそっていればOK!
っていう意外とゆるい感じの行事です。
2022年に行われたCGJのテーマは「はかる」。

辞書をお持ちの方は「はかる」で調べていただくとよく分かるかと思いますが、
いっぱいあります。それら意味の中からひとつ、あるいは複数を選び取ってそれを表現するワールドを作るってわけです。
中には「墓る」なんて謎の単語を創造する人もいたくらいです。どういう意味なんだろう。
そんな中、私はこの催しには出さないつもりでワールドを作ってました。
「なにがCGJだよクソが」みたいな感じです。
この時作ってたのが「排除公園」。
前々からホームレスよけの排除アートとか、「遊具は危険だから触っちゃ駄目」みたいなのにイラっとしてまして、
だったらその「イラっと」をワールドにしてぶつけてやれと。でもってこんなクソみたいなワールドCGJに出せないだろうアァ!?みたいな精神状態でした。中指ガンガンに立ててます。
  1. ベンチと石垣の上にはホームレスよけのトゲトゲ
  2. 真ん中に見える巨大ジャングルジムは危険なので使用禁止
  3. 右手に見える公園アニマルたちも危ないから入ってはダメ
のダメダメ尽くしで固めております。





ある方に「遊べないことが正解」みたいな感想をいただきましたがまさにそのとおりです。
そんな感じのワールドを作って数人に見せびらかしていたところ「小小的海底世界の住人たちに唆されてCGJに出すことになってしまいました。テーマについても「それだけ『言いたいこと』がはっきりしているなら『安全を"図り"すぎた世界』ってことで出せるでしょ」と丸め込まれましたね。
……で、実際に出してみたらたくさんの人が見に来てくれまして、中々好評だったんですよね。
それで、「私のやることはこれだね」と。
その後も色々思いついたことを次々と形にしておりました。大抵のところはハロクラでも告知しましたね。
毎回「これこれこーいうワールド作りましたー」からの「ただし」に続くのなんて私くらいですよ。端的に狂ってる。

CGJでは奨励賞(アマギフ1000円分)も頂いたことですし、一定の理解は得られたんじゃあないでしょうか

じゃあどうしろってのさ

何か「強い感情」を引き起こすようなこと、ありませんか?
  1. 排除アートにイラッとしたとか
  2. 公園のでかいグラウンドを柵で覆うなとか
  3. 財テクのため"だけ"に絵を買うんじゃねーよせめて飾れとか
そーいう強い感情を「ワールド」として表現するのです。
ただ、差別感情とかで作るのはあまりおすすめしませんねー。
で、表現したいことが決まったらそれを表現するために色々やるってことになりますね。(アバウトすぎるだろう)
ポイントとしては、「あなたがそれについてどう思っているか、或いはどうしてほしい(どうなってほしい)かをハッキリさせること」ですね。
問題点を提起してそれを出すのはいいですが、出して終わりだと「どうしてほしいのか」が伝わらず結局意味がありません。
繁華街とかで社会問題めいた単語並べたプラカード持って立ってるプロ市民のおっちゃんおばちゃんと同じになってしまいます。
難病患者とかが「僕の病気のことを知ってほしいです」とかも一緒だと私は考えてますよ。
知ってもらった上で、「その次」を提示できなきゃその活動に意味はないよ。

共感でも解決策でもなんでもいいです。「自分の意見」を出せればそれでいい感じになりますし、
排除公園みたいに「ほっといたらこんなんなるで」みたいなのでもOKです。

そんな感じでワールドを作って投稿すれば、あなたも立派なクリエイターです。
さあこれを見ている君もレッツクリエイトです。